若森 みどり (ワカモリ ミドリ)

WAKAMORI Midori

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職名

教授

研究室所在地

杉本キャンパス

ホームページ

https://www.econ.osaka-cu.ac.jp/ja/staff/midori-wakamori

プロフィール

『大転換――われわれの時代の政治的・経済的起源』の著者 カール・ポランニー(1886~1964)の思想を研究しています。ポランニーに学びつつ、人間の経済行為を、経済と社会、経済と政治、経済と倫理の諸関係といったより広い枠組みのなかで考察したいと思っています。

取得学位 【 表示 / 非表示

  • 東京大学 -  博士(経済学)

研究分野 【 表示 / 非表示

経済学説・経済思想

研究概要 【 表示 / 非表示

  • 普通の人びとの暮らしや雇用、地球環境、社会の安定に破壊的な影響を及ぼしているグローバル市場経済を批判する思想的・理論的な拠り所として世界的に注目されている、主著『大転換』(1944)を中心としたカール・ポランニー(1886-1964)の経済思想の全体像を視野に入れながら、また、近年急速に発展しつつあるポランニー研究の国際的動向と連携しながら、特に今なおポランニー研究の未開拓の領域となっている「国際経済秩序と平和」に関する考え方とその分析方法の形成と発展を知的・思想的源泉にまで立ち入って明らかにする。そして、19 世紀的市場社会の批判者としての彼の経済思想が、市場経済のグローバル化が進む冷戦崩壊後の世界状況を捉えるための理論的枠組みとしていかなる意義を有するのか、検討している。

研究キーワード 【 表示 / 非表示

経済思想史、カール・ポランニー、新自由主義

研究歴 【 表示 / 非表示

  • カール・ポランニーの経済思想史研究と制度主義的アプローチの展開

    (個人研究) 研究期間:

    1995年04月
    -
    現在

    研究課題キーワード:  カール・ポランニー大転換、民主主義、ポピュリズム、ファシズム、社会主義、新自由主義

担当教育概要 【 表示 / 非表示

  • <学部>
    「経済学説史」
    第一次世界大戦、ロシア革命、一九三〇年代の世界恐慌、ファシズム、ニューディール、福祉国家の誕生といった二〇世紀前半の激動の時代を<大転換>と名づけた、ハンガリー出身の社会科学者カール・ポランニーの経済学説を検討する。ポランニーと同時代人で、思想的なライバルであったハイエクの経済学説についても、対照的にとりあげる。

    「政治経済学Ⅰ」
    本講義では、経済の実質的な意味という視点を軸にしながら、市場経済の本質や動態を理解するための諸概念を学びます。人間の経済の複雑な諸現実に対する認識を深めながら、人間の経済が歴史的で文化的な諸要因とともに織りなされる社会の多様な活動な一部である、ということを理解していきます。そして、現代の経済社会が抱えている諸問題を考察します。

    「政治経済学Ⅱ」
    「経済(economy)」には、①希少な資源をいかに有効に活用するかという原理にもとづいて財を「効率的」「経済合理的に」に管理・配分しようとする「形式的(formal)」な意味と、②社会的存在としての人間が集団として生き延びるために物質的な必要欲求を充足する「実質的(substantive)」な意味とがある。この講義では経済の実質的な意味を視軸にして進める。市場社会の動態や制度的本質、それがもたらす文化的・政治的・社会的な諸問題を理解するための、政治経済学の基礎概念や考え方を提示していく。受講生には、子供や女性の貧困問題、過労死問題、高い自殺率、生きづらさの問題、地方創生論(消滅論)など、企業福祉と経済成長に人生の充実や幸福の条件を求めた<高度成長期の神話>が崩壊してきたことにともなって顕在化しているさまざまな時論的な諸問題について政治経済学の視点を踏まえて主体的に考察する能力を身につけること、を期待する。

    <大学院>
    前期博士課程については、「経済学説史研究・同演習」等の科目を担当して、「ジェネラル・エコノミスト」の育成に努める。後期博士課程については、「経済学説史特殊研究・同演習」を担当して、「アドバンスト・エコノミスト」の育成に努める。社会人や韓国人をはじめとする留学生を念頭に置いた授業の改善を積み重ねる。
    市場経済論、資本主義論、20世紀、および現代の社会・経済・政治思想(史)に関する先行研究を取り上げた報告・討論を行い、関連する様々な研究活動についても助言・指導を行う。

所属学協会 【 表示 / 非表示

  • 社会思想史学会

  • 経済学史学会

  • 進化経済学会

現在の職務 【 表示 / 非表示

  • 大阪市立大学   経済学研究科   現代経済専攻   教授  

 

論文 【 表示 / 非表示

  • カール・ポランニー研究の新地平と課題 ―Gareth Daleの3冊の書籍を読んで―

    若森みどり

    経済学史研究  60 ( 1 ) 179 - 188 2018年07月  [招待有り]

  • シュンペーターとハイエク:社会主義への前進と新自由主義的逆転

    若森みどり

    『立教経済学研究』、立教大学経済学研究会  70 ( 3 ) 25 - 51 2017年  [招待有り]

  • カール・ポランニー:<経済支配>の思想から<生き延びるため>の思想へ

    若森みどり

    POSSE「ポッセ]労働と思想  30   200 - 216 2016年03月  [招待有り]

  • カール・ポランニーと社会政策の思想的次元(<特集>社会改革思想と現代-社会政策の思想的基盤を問う)

    若森 みどり

    社会政策学会 社会政策  6 ( 3 ) 29 - 45 2015年  [招待有り]

     概要を見る

    20世紀の危機の時代を生きた経済学者,ポランニー,ケインズ,ペヴァリッジ,ラーナー,ミーゼス,ノイラート,ハイエク,ロビンズらにとって,大恐慌やファシズムや世界戦争といった自由主義の危機と資本主義システムの持つ悪弊(通貨の不安定化,緊縮財政,増大する格差,大量失業,不安定な就労形態)の諸問題に正面から向き合う課題は,共通していた。これらの点を踏まえて本稿では,20世紀が経験した平和と自由と民主主義の危機の解釈をめぐって争点となる,ポランニーの「社会的保護」の考え方を明らかにする。そして,市場社会における制約された社会的保護とその可能性に照明を当てることによって,二重運動の思想的次元を問う。最後に1920年代の社会民主党市政下のウィーンに思想的起源があるポランニーの「社会的自由」の概念に立ち返りつつ,『大転換』最終章「複雑な社会における自由」の諸論点を検討し,「福祉国家と自由」の問題圏を考察する。

    DOI CiNii

  • 新自由主義時代における市場社会の危機と甦るポランニー(<特集>調和する社会の諸相)

    若森 みどり

    経済理論学会 季刊経済理論  50 ( 3 ) 41 - 52 2013年  [招待有り]

    DOI CiNii

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書籍等出版物 【 表示 / 非表示

  • 社会思想史辞典

    社会思想史学会 (担当: 分担執筆 )

    丸善出版  2019年01月

  • カール・ポランニーの経済学入門 : ポスト新自由主義時代の思想

    若森 みどり (担当: 単著 )

    平凡社  2015年

  • カール・ポランニー 『大転換』

    若森みどり (担当: 共著 )

    人文書院・ブックガイドシリーズ基本の30冊 経済学  2014年06月

  • カール・ポランニー 『大転換』

    若森みどり (担当: 単著 )

    人文書院・ブックガイドシリーズ基本の30冊 経済学  2014年06月

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その他記事(Misc) 【 表示 / 非表示

  • 書評 マークボイル著『無銭経済宣言』紀伊國屋書店

    若森 みどり

    図書新聞  ( 3340 )  2018年02月  [依頼有り]

  • 書評 伊東光晴著『ガルブレイス』岩波書店

    若森みどり

    図書新聞  ( 3258 )  2017年06月  [依頼有り]

  • 書評 カールポランニー著,福田邦夫ほか訳『経済と自由——文明の転換(ポランニー・コレクション)』筑摩書房

    若森みどり

    図書新聞  ( 3241 )  2016年01月  [依頼有り]

  • 書評 米国戦略諜報局『サボタージュ・マニュアル』北大路書房

    若森みどり

    図書新聞  ( 3224 )  2015年09月  [依頼有り]

講演・口頭発表等 【 表示 / 非表示

  • Japan's gender-labor dilemma - an institutional political analysis

    若森みどり,チャールズ・ウェザーズ  [招待有り]

    German Institute for Japanese Studies (DIJ) Tokyo(ドイツ日本研究所)  2018年12月 

科研費(文科省・学振)獲得実績 【 表示 / 非表示

  • 国際経済秩序と平和に関するカール・ポランニーの制度主義的アプローチの展開

    研究課題/領域番号:16K03577  基盤研究(C) 代表者

    研究期間:

    2016年04月
    -
    2020年03月
     

     概要を見る

    本研究は、普通の人びとの暮らしや雇用、地球環境、社会の安定に破壊的な影響を及ぼしているグローバル市場経済を批判する思想的・理論的な拠り所として世界的に注目されている、主著『大転換』(1944)を中心としたカール・ポランニー(1886-1964)の経済思想の全体像を視野に入れながら、また、近年急速に発展しつつあるポランニー研究の国際的動向と連携しながら、特に今なおポランニー研究の未開拓の領域となっている「国際経済秩序と平和」に関する考え方とその分析方法の形成と発展を知的・思想的源泉にまで立ち入って明らかにする。そして、19世紀的市場社会の批判者としての彼の経済思想が、市場経済のグローバル化が進む冷戦崩壊後の世界状況を捉えるための理論的枠組みとしていかなる意義を有するのか、検討しようとするものである。
    平成29年度は、アジアで初めて開催される第14回カール・ポランニー国際会議に関連する研究交流を組織したり、ポランニーに関連したシンポジウムを実施したりするなど、東京、大阪、ソウルにおいて、(1)ドイツ、カナダ、韓国、日本の研究者たちと最新のポランニー研究の動向について意見交換を行う(カール・ポランニー政治経済研究所(モントリオール)とポランニー研究所(アジア)の両所長の講演企画、第14回カール・ポランニー国際会議への参加)、(2)最新のポランニー研究の成果を踏まえた論文執筆や報告などを行う(国学院大学公開研究会での報告)、(3)ポランニーに関心を持つ多様な立場の人々、とりわけ社会的連帯経済に関わる実践家や人類学者、欧州研究者との知的交流の機会を作り、ポランニーの現代的意義や研究の多様な方向性について意見交換をし、ポランニー研究を豊かにする仕掛けを作る(ポランニーと欧州関連シンポジウムの企画)、(4)これらの企画を進める過程でポランニー研究協力者に出会った、などの成果を得られた。
    本研究の計画や方法の概要として、ポランニーの全体像との関連において「国際的経済秩序と平和」の問題を究明することを意図している本研究の計画の概要として、(1)内外の研究者と連携して意見を交換し、ポランニー研究の国際的な潮流にかかわっていく、(2)学際的、かつ実践的な側面から、ポランニー研究に関する共同研究の場を構築し、研究を進展・普及させていくことを、重視していた。平成29年度は、これらの点に関して重要な成果が得られたと考える。
    平成29年初頭に韓国で、拙著『カール・ポランニーの経済学入門――ポスト新自由主義時代の思想』(平凡社新書、2015年)が翻訳された。同書は、韓国でのここ数年来のポランニー研究の急速な進展(ポランニーの重要文献の翻訳、普及)の一環であり、第14回カール・ポランニー国際会議(於ソウル市長舎)では、多くの読者とポランニーにおける擬制商品論、民主主義と自由に関する独特の考え方、協同組合運動への高評価、ルソーの市民論、アリストテレスの良き生、負債論で著名な人類学者D.グレーバーとの関連性など、多岐にわたる論点について、議論する機会に恵まれた。
    また、ポランニーの現代的意義をめぐっては、欧州危機をめぐるポランニーの国際経済秩序を分析する視点と方法について、東欧の研究者や欧州の人権問題に詳しい研究者、欧州環境政策を専攻している研究者、社会的連帯経済の活動家と連携している研究者、労働問題に詳しい研究者との協力関係を構築できた。
    そして、ポランニー研究の最前線を切り開いているG.デールのポランニー研究について理解を深め、共同研究者との協力によって、翻訳を準備しつつある。
    今後の研究の推進方策として、【5.研究実績の概要】で述べた(3)を引き続き発展させるほか、ポランニー重要論文集や研究書の刊行など、国際的なポランニーの研究水準に日本の水準を引き上げるべく、とりわけ、ポランニー研究の知性史的アプローチに関するイギリスのG.デールの切り開いた研究成果についてとりあげ、研究を進めたいと考えている。また、ドイツのトマスベルガ―がポランニーの初の英語論文集を企画し、出版が遅れているが、そのなかに含まれているポランニーの民衆論について、意見交換しつつ、研究を進展させたいと考えている。
    ポランニーの自由論(「複雑な社会における自由」)が新自由主義時代にもつ意義を、政治領域や国家の介入のない「自由な社会」の形成が可能であるとする、経済的自由主義(ハイエク、ミーゼス、フリードマン)の自由論と対比し、明確にする。また、アジアにおける研究に貢献するためにも、韓国におけるポランニー受容において、新自由主義の対抗軸としてのポランニーの理論的・思想的役割、新自由主義への実践的対抗軸のアイディアの宝庫としてのポランニーの制度論や民主主義論、社会的連帯経済の関連など、研究の方向性を多角的に発展させる。アジアにおけるポランニー研究の成果、ポランニー研究を学際的研究として拓いていくことの意義などを、総括する。とりわけ、二重運動と社会の自己防衛、擬制商品化と自己調整的市場、市場経済と民主主義のジレンマ、倫理的社会民主主義といったポランニーの核心的命題が、グローバル化が進む冷戦崩壊後の世界状況を捉えるための理論的枠組みとしていかに有効かを検証し、市場経済を再考するための枠組みとして再考していく。4年間にわたる本プロジェクトの軌跡、個人的な研究の総括とともに、国際的・学際的研究の協同の成果についても、総括し、資金に余裕があれば、日本でのポランニー関連データーベースを構築する。

  • カール・ポランニーにおける市場社会と民主主義:『大転換』の知的・思想的源泉

    研究課題/領域番号:22730173  若手研究(B) 代表者

    研究期間:

    2010年
    -
    2012年
     

     概要を見る

    カール・ポランニー政治経済研究所が保管する資料が公開されて以降の、アーカイブ研究の進展に象徴される国際的なポランニー研究の成果を吸収しながら、『大転換』以前のポランニーの社会哲学や『大転換』以降の経済制度分析や経済社会学の展開、そして未完の構想や企画の関連性をも考察し、ポランニー思想の全体像を明らかにするよう努めた。カール・ポランニーについての研究をまとめた著書『カール・ポランニー:市場社会・民主主義・人間の自由』(NTT出版)を2011年度に公刊し、未邦訳の重要な文献の翻訳書『市場社会と人間の自由』(大月書店)を2012年度に公刊した。

  • カール・ポランニーの社会経済思想

    研究課題/領域番号:18730139  若手研究(B) 代表者

    研究期間:

    2006年
    -
    2008年
     

     概要を見る

    第1次世界大戦、ロシア革命、1930年代の世界恐慌、ファシズム、ニュー・ディール、福祉国家の誕生といった20世紀前半の激動の時代を<大転換>と名づけたハンガリー系の社会科学者カール・ポランニー(Karl Polanyi ; 1886-1964)の思想は、これまで経済人類学者や市場原理主義批判者として部分的に受容されてきた。本研究では、21世紀の新しい国際的なポランニーの研究動向を踏まえながら、主著『大転換』の思想的起源やその後の展開を辿り、人間の自由と社会の現実、経済と社会、といった対極的な<ポランニー的思考>の把握に努めた。

  • 19世期末〜20世紀前半英米における産業社会思想

    研究課題/領域番号:15730096  若手研究(B) 代表者

    研究期間:

    2003年
    -
    2005年
     

     概要を見る

    近代産業社会当初において「労働者」であった「大衆」がどのように20世紀大量消費社会の担い手となったのかという点から研究に取り組み、とりわけプロダクトデザイン、都市デザインに関する文献・資料を収集した平成16年度に対して、平成17年度は、公的な扶助を受けることが「怠惰」となり、雇用を社会統合の手段として近代産業社会が形成された経緯とその揺らぎのストーリーを巧みに描いた『大転換』の著者カール・ポランニーの産業社会思想を踏まえた産業社会再編の思想史的研究を行った。
    平成17年度のポランニー研究の特色は、第一に、研究の軸を経済人類学から『大転換』へとシフトさせ、ポランニー思想の全体像を明らかにしようとする新しいポランニー研究の国際的な動向を概観したことである。第二の特色は、「社会の現実」と「人間の自由」という彼の思想形成の原動力となった思考の対抗軸が、若き日のポランニーのウイーン時代(1919〜33)の草稿「ビヒモス」「自由論」から、イギリス時代(1933〜47)の「ファシズムの本質」を経て、成熟期から晩年に至るアメリカ時代(1947〜64)に至るポランニーの思想的核心を貫いていることを明らかにしたことである。またポランニー研究として次の点を明らかにしたことに本研究の意義があると考える。第一は、『大転換』の主題と構成を再検討し、人間を社会的存在として認識しない経済的自由主義思想のルーツがスピーナムランド時代(1795〜1834における古典的経済思想の形成=19世紀的意識の誕生にある、というポランニー命題の重要性を明らかにしたことである。第二に、「自己調整的市場はユートピアである」という『大転換』の命題に注目して以下の重要な論点を浮き彫りにした。すなわちポランニーによれば、『自己調節的市場」の概念が制度的な論理をもたない。これに対して、ポランニーの「商品擬制」論は「市場経済の制度的本質」を理解するための基礎概念である。このような制度経済学的な『大転換』理解は、経済学と倫理学の再統合という近年の公共哲学の潮流や、資本主義の制度的多様性をめぐる今日の制度派経済学の議論に通じているものである。第三に、『大転換』以降晩年にかけての「権力、テクノロジー、人間の自由」の緊張関係に着目するポランニーの思想を、弟子のロートシュタインが書き記した回想録「ウィークエンド・ノート」を検討することによって、浮き彫りにした。

 

担当授業科目(学内) 【 表示 / 非表示

  • 経済学説史研究

    (2018年度)大学院 専門科目

  • 経済学説史研究演習

    (2018年度)大学院 専門科目

  • 経済学説史特殊講義

    (2018年度)大学 専門科目

  • 政治経済学Ⅰ

    (2016年度)大学 専門科目

  • 基礎演習

    (2013年度)大学 共通(教育)科目

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